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緩和ケアに取り入れたいセラピー「リフレクソロジー」
医療とリフレクソロジーの関係とは
リフレクソロジーは、エステなどの美容業界だけでなく医療現場でも活用されている技術です。セラピー系の資格を目指す看護師が増えている中、医療関係者のリフレクソロジーへの注目度も高まってきています。アメリカにある世界有数のがんセンターとして有名なスローンケタリング記念がんセンターでは、患者さんの免疫力向上や不安や愁訴の緩和にリフレクソロジーを役立てています。また、イギリスでは、終末期医療の施設や緩和ケア施設にリフレクソロジーの専門家が常駐して治療をサポートしています。
日本では治療のために行う施術というよりもリラクゼーション目的の施術として受け止められています。残念なことにリフレクソロジーの専門技術を悪用していい加減な医療行為を行ってしまう施術者もいます。しかし、医療現場にリフレクソロジーを導入する世界の流れを受けて、日本におけるリフレクソロジーの役割は今後さらに大きくなることが予想されています。
医療現場に求められるのは正しい知識と技術
医療行為ではないにしろ、リフレクソロジーの効果を最大限に生かすためには正しい知識に基づいた技術力が欠かせません。補完代替療法として医療現場にリフレクソロジーを導入するなら、なおさら確かな技術と知識が必要です。
リフレクソロジーが医療現場に必要な理由
終末期医療の現場が最大の目的としているのは、積極的な治療ではなく生活の質の向上です。そのような現場では、病気による痛みの緩和と同じぐらい不安や緊張を和らげる処置が求められており、医療行為よりも緩和ケアの方が大きな治療効果を発揮する場合もあります。
欧米の医療現場では医師の指示のもとにセラピー系の施術が行われることもあるほど、緩和ケアとリフレクソロジーの関係は深いものです。日本には「手当て」という言葉があります。痛みを感じている場所に手を当てると痛みが少し和らぐことがありますが、これは手のぬくもりを肌で感じることで気持ちが落ち着き、痛みや苦しみへの恐怖や不安からくる緊張がほぐれることによって苦痛が和らぐ、というものです。手当ての効果もあり、日本の医療現場でも患者さんへの声かけや医療行為だけでなく、患者さんに触れて癒すことの重要性を強く認識するようになっています。
高齢化が急速に進んでいる日本の医療現場において、薬を使うことなく不安や緊張を和らげることができるリフレクソロジーなどのセラピー系の施術への関心は今後ますます高まっていくことでしょう。