Access Ranking
治療の補助や認知症予防に効果的な「アロマセラピー」
アロマセラピーの治療効果とは
セラピーを導入することで、治療効果や認知症の予防効果を最大限に引き出すことができるようになります。補完代替療法としてセラピー系の施術に大きな注目が集まる中、アロマセラピーの資格を取得する看護師が年々増えています。アロマセラピーといえば美容系の癒し効果を得るためのものであって、医療現場で用いられるようなものではないというイメージが強いかもしれません。しかし、アロマの治療効果が臨床研究によって実証されたこともあり、アロマセラピーを導入する医療現場も徐々に増えていきました。
アロマセラピーとは
アロマセラピーとは、ハーブや柑橘類などの植物を由来とする精油の香りを用いて自然治癒力を高める治療方法です。精油の香りには薬理効果があるとされており、呼吸を落ち着かせたり痛みを和らげたり、不眠を改善したりなどさまざまな作用をもたらす、と期待されています。精油入りのマッサージオイルを用いて行うアロママッサージには、人の手と香りによる癒し効果と血流促進の相乗効果で、心身のさまざまな不調を和らげる効果があります。
1920年代のフランスでは火傷の治療にラベンダーの精油が用いられるなどアロマセラピーは古くから用いられてきましたが、地域によって精油は美容ではなく医療のジャンルに属するものでした。現在では、エステなどのリラクゼーション系施術に用いられるアロマセラピーと、医療現場で治療に用いられるアロマセラピーの2つがあるものの、日本でのアロマセラピーに対する受け止められ方はリラクゼーション的要素が強く、精油は雑貨類として広く販売されています。
香りが脳に作用する効果は大きい
人間が痛みや苦しみを感じるのは、脳がそのような信号を患部に送っているからです。精油の香りは脳に強い刺激を与えます。精油の香りが脳に刺激を与えることによって心地良さを感じ、感情面だけでなく自律神経系や内分泌系にも影響を受けることが研究によって明らかになりつつあります。現状の医療では限界がある疾患を劇的に直すわけではありませんが、病気の痛みや苦しみの緩和にアロマセラピーがとても役立つ場合があります。
医療現場がアロマセラピーを導入するのは、末期がんの痛みや陣痛の痛みなどのように薬では対処しきれないような苦痛や苦痛からくる精神的な負担を軽減するためです。アロマセラピーは、認知症の予防という観点でも大きな注目を集めているおり、実際に香りで脳に刺激を送ることによって認知機能が向上したり、気持ちが明るくなったりする効果も確認されています。精油の香りは交感神経に良い影響を与えるため、欧米ではうつ病などの精神疾患の治療に用いられることもあります。